先月、この研究室では『工具』にスポットを当てて、その工具の取りやすさ、作業姿勢などの工夫が、作業スピードアップにつながる事例を紹介しました。
今月は、「モノの置き方」についての改善事例をご紹介いたします。
なかなか気付きにくいかもしれませんが、ものの置き方にもいろんなムダが介在しており、
ちょっとした改善工夫で、作業効率がグンとアップします。
具体的には、はかりの輸送用に使う”梱包材”と、はかりに同梱する”電池”に関する改善です。
梱包材の在庫を余分に確保したり、それを積み重ねて保管したりすると、スペースを占有し、作業場所を圧迫してしまいます。
さらに、そこから、しゃがんだり背伸びしたりして梱包材を取る
動作のムダ、梱包材を
探す手間、
必要以上の
在庫のムダが生じます。
これらのムダをなくすために、次のような改善を行いました。
①パイプで梱包材の専用台車を作成
(とりやすい姿勢)
②梱包材を必要な順番に整列
(探しやすさ)
③ラインサイドに1.5日生産分のみ置く
(適量の在庫)
電池についても、フィルム無しで納入し、梱包の工程に定位置化・作業手順内に組み入れることで、歩いて取りに行くムダやフィルムを剥がす手間を省くことができました。
しゃがんで取る動作や、わざわざ歩いて取りに行くことは、些細なことですが、毎日の積み重ねになれば、そのムダは大きなものになります。作業者にとっても、余計な体の負担になってしまいます。
~小さな”気付き”を大切にして、快適なムダのない職場を作ること。~
それが、ひいてはお客様に提供する製品の品質を向上させることにつながっていくものと
思っております。