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クボタが取り組む7つの研究室 「クボデジ・オーソリティ」

後継器による旧型式(M級等)の特定計量器の修理の限度について

旧型式(M級等)の特定計量器の後継器による修理回数の制限が、制度の変更により
撤廃されました。お客様からのお問い合わせが多い項目ですので、いま一度整理
して時系列にご説明いたします。

■ 「相当品」の運用開始(2010年9月1日~)
以前の本コラム(2011年10月号)において、「相当品」(後継器)による修理検定
について取り上げました。その際に、修理回数は1回に限られるとの説明を
いたしました。例えば、ロードセルを「相当品」に交換修理した後は、重量指示計
が故障しても「相当品」による修理は認められないという内容です。その理由は
「相当品」への交換修理を無制限に認めると、修理前の計量器の部品のほとんど
が相当品に置き換わり、結果的に別の計量器になってしまうおそれがあるため
です。したがって、行政当局より、『相当品による修理は1度限りとする』との見解
が示されました。
 →ここまでは以前の記事に記載 http://kubota-hakari.net/p.php/6/2/149/

■ 「相当品」の運用終了(~2012年3月31日)
計量行政機関で「相当品」の取り扱いを終了することを決定。

■ 構造の範囲における「修理に該当するもの」の運用開始(2012年4月1日~)
「相当品」の運用に替わり、産業技術総合研究所が「同一の型式の範囲内」で
あると判断したものが旧型式(M級)の特定計量器の修理に使用できることに
なった。ところで、2012年3月31日までに登録された「相当品」は、そのまま
産総研が示す「構造の範囲における修理に該当するもの」として当局のHP内
に掲載されることになりました。http://www.nmij.jp/~legal-met/download/
「修理に該当するもの」は、「相当品」による修理ではなく、既存の修理の枠組み
で運用されるため修理回数の制限は事実上無くなったことになります。

以上ご説明しました通り、「相当品」と「修理に該当するもの」は実質的に同じです。
しかし「相当品」による修理が1度限りであったのに対して、「修理に該当するもの」
による修理回数の制限はありません。したがって、指示計を交換修理した後に、
さらにロードセルを交換修理することも可能です。また、指示計を交換修理
する回数も何度でも認められます。なお、マルチロードセル式の特定計量器の
場合に、ロードセルを交換修理する場合には、全部のロードセルを「修理に該当
するもの」に取り替える必要があります。一部のロードセルのみ(例:4台中1台のみ)
交換することは許されませんので、この点はご留意願います。

以上ご不明な点がございましたら、弊社営業部門までお気軽にお問い合わせください。