クボタはかりネットへようこそ!!はかりしれないはかりの話。愉快な仲間がお届けします

研究室

研究室

クボタが取り組む7つの研究室 「クボデジ・オーソリティ」

計量器の「公差」について

「特定計量器」の「検定公差」と「使用公差」について説明します。

特定計量器の公差は、計量法の規定にもとづき特定計量器検定検査
規則(最終改正:平成20年2月1日)で定められています。しかしながら、
質量計のうち非自動はかりの公差については「JIS-B7611-2
による」という形で、JIS(日本工業規格)を引用するにとどまって
います。その理由としては、技術的進歩が早い計量計測管理分野に
おいて、国際規格(OIML-R76)との整合を図っていくためには、
制定法よりスピーディーな対応が可能なJISの方がベターだからです。
  詳しくは→http://kubota-hakari.net/p.php/6/2/36/

そしてR76(非自動はかり)では次のように定められています。


3.5.1にいう初期検定の最大許容誤差が「検定公差」、3.5.2にいう
使用中の最大許容誤差が「使用公差」に該当します。いずれも、
検定目量の倍数で規定されています。
少し分かりにくいと思いますので、クボタで製造しているⅢ級の
特定計量器の例(ひょう量=60kg,検定目量=20g)を下表に示し
ます。


器差が「検定公差」を超えないことが検定に合格する条件になり
ますし、器差が「使用公差」を超えないことが定期検査に合格する
条件になります。(プラスマイナス)
「使用公差」は「検定公差」の2倍になっていることがお分かり
いただけますね。一般的にユーザー様から「許容誤差は?」と尋ねら
れた際には、取引証明にお使いいただける「使用公差」をお答え
しています。

なお、以上は取引証明に使用する特定計量器(非自動はかり)に
関する「公差」です。特定計量器以外のはかり(例:タンクスケール等)
には適用しませんのでご注意下さい。タンクスケール等では、
±1/2,000F.S.というような表記が一般的ですので念のため・・。
(F.S.=Full Scale)

また、蛇足になりますが、上記公差は最大許容誤差になります。
クボタの工場において完成品検査を実施する場合には、ただ単に
器差が「検定公差」を超えないというだけでなく、器差をゼロに
するよう品質管理に努めています。