ドクター・Nがご紹介しておりました職場は、トラックスケール、
LPガス充填機、フィーダ等の比較的大きな製品を組立・調整する
職場です。
毎日この場所で、はかりを組立・調整する職場は、私たちの大切な
”空間”です。
働きがいを持って、いつもキレイにしておくため、数年前にカラー
コーディネータのコンサルを受け、自分たちの手で塗装しました。
色には、それぞれ心理的効果や感情的効果があるといわれます。
色の奏でる様々な雰囲気が、作業者に作用し、生産性が向上する
と期待しました。当時、NHKテレビの取材でも取り上げられまし
たが、ぱっと見て驚かれる方も多く、今でも工場見学の際には、
興味を持ってご覧頂いております。
しかし、工場色彩管理のねらいは、単に”キレイ”にするという
だけではありません。工場での作業は危険を伴うため、クレーンや
製品・部品などが見えにくくなると、つまづき転倒するおそれがあ
りますが、これを未然に防ごうという効果もあります。
また、モノの置き場所や、作業の状態区分が一目で判るので、探す
ムダも軽減され、生産性向上にも寄与します。
写真のように、安全通路を
青で、それ以外を
赤で示すことにより、
歩行者はキッチリと”青い部分”を歩きます。
作業場の中も色分けや、立看板をすることによって、状態を示すことが
でき、いちいち周りの人に聞かなくても一目で判断できます。
このような大掛かりな塗装は難しいかもしれませんが、一目で判る表示
の工夫、ちょっとした色分け、あるいはポスターなどの掲示物をされて
はいかがでしょう。
自分たちの職場を自分たちで知恵を出してキレイにするという心配りが、
ものづくりには大切なことだと考えております。