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研究室

研究室

クボタが取り組む7つの研究室 「クボデジ・オーソリティ」

フィーダ(連続式定流量供給装置)の原料テストメニューについて

フィーダが扱う粉粒体原料には様々な「物性」のものがあります。
大きさや形状という点では、先月号で取り上げたナノマテリアルの
ような超微粒子もあれば、繊維状のファイバーもあるといった具合
です。さらに、フィード性能に影響を及ぼすブリッジ性能や安息角、
温度変化による物性変化も重要です。
 ブリッジ性能とは・・・http://kubota-hakari.net/p.php/5/14/62/
 安息角とは・・・粉体を落下させ,富士山型に層を形成した時の斜面が水平面となす角度

そこで、クボタではお客様から実際に使用する粉粒体原料を御支給
いただいたうえで、フィーダテストセンターにて原料テストを実施し、
性能の実証を行っています。

原料テストの標準メニューを以下に示します。



クボタではこれまでに約3万件の原料テスト実績を経て、 豊富な
ノウハウを蓄積してきました。テスト原料の物性をみれば、過去の
実績データから最適な機種・パーツを的確に選び出すことが可能
です。逆にいえば、原料の物性を正確に見極めるパウダーテストが
重要です。パウダーテストでは4項目の物性(見掛比重、平均粒度、
安息角、熱変化)を調べます。熱変化を調べるのは、温度変化により
物性が変化するものがあるためです。(例:120℃で液化する、逆に
固まるなど・・)テストセンターには熱変化を調べる原料恒温炉を備え
ています。


              原料恒温炉

テスト原料の物性を把握すると、次にクボタのフィーダラインナップ
から原料に最適な機種・パーツを選びます。フィード性能に直接影響
するスクリューの品揃えは極めて充実しています。


            テスト用スクリュー


パウダーテスト、機種・パーツ選定のみご要望のお客様もいらっしゃい
ますが、引き続き原料のフィードテストを行うケースが多くなっています。
フィードテストにおいては、実際に原料を供給して以下のサンプリング
を行います。



例えば、流量設定が150kg/hの場合に、60sのサンプリングを10回実施した
とします。この10回の平均値が2498.4g、標準偏差が2.94gであった場合、
供給精度は2.94/2498.4=0.12%になります。

フィーダの供給精度が最終製品の品質を大きく左右するとの認識から
クボタでは実際の原料を使う実証テストを重視しています。原料テスト
をご要望のお客様は、MSDS(製品安全データシート)をご準備の
うえ弊社営業部門までご相談くださいませ。