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クボタが取り組む7つの研究室 「クボデジ・オーソリティ」

コントロールモデル KS-C8000-CM の制御機能について

 新登場!とご案内したコントローラ KS-C8000-CM ですが、実は社内で
製作している農業用のフレコンスケールには、先行して1年前から採用
済みなのです。台はかりをベースにした、お米をフレコン袋に詰める自動
はかり向けですね。(下記画像参照ください)



 通常のフレコンスケールでは、1トンを袋詰めする場合には、ぴったり
1トンがはいればそれで必要かつ十分でしょう。しかし、お米が自然産品
であることから、これらの米穀用のスケールでは少し特殊な制御が必要に
なります。

 一例として、サンプリング機能があります。同じ生産者の田んぼで収穫
したお米でも、工業製品ではないので、食味や品質にばらつきがあるかも
しれません。そこで、同じフレコン袋に詰めるお米であっても、複数回に
分けてサンプルを採取し、受入検査や品質管理に利用するわけです。
このサンプリング制御を KS-C8000-CM が行います。指示計で予め設定
した間隔で投入タンクのサンプル採取バルブを自動開閉することにより、
サンプル米をカップに採ることができます。(例:300kg間隔で3回、5秒間
サンプル採取バルブを開など) さらに、サンプルカップを載せたターン
テーブルを自動回転させる制御も可能です。
 
サンプルカップのターンテーブル

 もう1点だけ。お米のフレコン詰めは、前工程である籾すりや色彩選別
ラインと直結して行う場合があります。それらのラインの処理能力の制限
によって、いちどに1トンのお米を詰めることができない場合があります。
この場合に、KS-C8000-CM累積計量機能を使用します。例えば200kg
ずつ5回に分けて計量し、1回目~4回目が199kgであった場合、5回目には
204kgを計量し、ぴったり1トンにする制御です。以上のような制御機能
を称して「高度な」と表現しました。

 このような制御方法は農業市場だけでなく、他の多くの業種・用途でも
使われると思います。一例として、以下の模式図を示します。


■ 連続排出制御+排出バルブ制御

 単純なタンクスケールの場合には、計量タンクの質量を計測して、供給
制御(大供給・小供給)を行うのが指示計の役割でしょう。
しかし、KS-C8000-CM では、供給制御に加えて、前後のライン制御も
行うことができます。説明します。


計量タンクのなかの原料等
が一定の範囲を保つよう、
投入タンクからの補充を行い
ます。(投入バルブ制御)

次に、計量タンクから一定
量の排出計量(切り出し)を
繰り返し、貯留タンクに
原料を供給します。
(供給バルブ制御)

切り出しは目標量に達する
まで行います。
(累積計量)

貯留タンクに目標量の原料が
貯まれば、全量を排出容器に
落します。
(排出バルブ制御)

 一方、各種センサ信号からのインタロック機能を絡ませ、スムーズな
ライン制御を行います。さらに、

■ サンプル採取(前述)や
■ 汎用出力制御(ターンテーブル、パトライト、パッカー等の作動など)

などの機能を実装していますので、タンク、ホッパスケールの「高度な」
制御が可能です。


 これまでご説明したことからすると、設定や操作が難しく、扱いにくい
指示計のような印象をお持ちかもしれません。KS-C8000-CMは、使いやすさ
にもこだわっています。2点だけ説明します。

■ 直観的な操作が可能な大型操作キー


■ 簡単操作をサポートするナビゲーション表示



「高度な」制御機能と使いやすさを両立させたコントローラ KS-C8000-CM は、
台はかり・タンク、ホッパスケールを問わず接続可能ですので、適応用途が
拡がります。是非ご採用をご検討賜りますようお願いいたします。