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研究室

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クボタが取り組む7つの研究室 「クボデジ・オーソリティ」

LPガス中核充填所の実力とクボタのLPガス充填機

 経済産業省は東日本大震災を教訓に、災害時にも地域の核となって
エネルギーの供給を継続することができるLPガス中核充填所の整備
を行っています。平成23年度にまず東日本大震災で被災した東北6県、
平成24年度には大規模地震が想定される首都圏、東海、東南海地域、
平成25年度は残りの地域を対象に全国規模での整備を実施しています。

 和歌山県新宮市の南紀プロパンガス(株)様は、7月末に中核充填所化
工事とLPガス充填機の更新工事を竣工された中核充填所です。クボタ
のLPガス充填機を導入頂きましたので、取材に伺いました。

 中核充填所の候補になるためには、一定の規模と立地条件が必要
です。例えば、貯蔵量30トン以上の貯槽(タンク)、および200平米以上
のプラットフォームを持つことや、国道など幹線道路の近くに位置すること
などが求められます。南紀プロパンガス様はこれらの条件をすべて満た
しています。


 貯槽3基 30トン1基(ブタン用)、15トン2基(プロパン用)


           充填プラットフォーム

 さらに中核充填所として選定されるためには、「災害対応能力」
備えていることが必要です。災害対応能力とは、以下の3項目です。

(1)被災により電力供給が遮断された場合でも、自社が貯蔵する
LPガスを燃料とする自家発電設備により、充填業務の継続に必要
な電力を確保することができること。

(2)自らが貯蔵するLPガスを燃料とするLPG車により、被災時に
おいても配送・保安業務等の活動ができること。

(3)被災により通信回線が途絶した場合でも、所管行政庁等外部
との連絡が可能な緊急用通信設備を保有していること。


 個別に紹介します。LPガス自家発電機は3基保有。1基(20kVA)
は事務所用、2基(34kVA)は充填現場用と動力用です。被災して
電力会社からの電力供給が途絶えても、非常用発電により充填業務
を一定期間継続することが可能です。


           LPガス自家発電設備

 また、南紀プロパンガス様は、LPG車を21台保有。自社内にある
オートスタンドで燃料補給することにより、配送業務を続けることができ
ます。


  LPガスのオートスタンド、タクシーもたくさん来ます

 さらに、衛星電話を2台設置。固定電話や携帯電話がつながりにくい
災害時にも、救助活動や復旧工事を支える通信手段になります。

 最後になりましたが、同時に導入頂いたLPガス充填機を紹介します。
RMM型6連式手動回転式充填機と、SER型定置式充填機2台を導入
頂きました。


       RMM型手動回転式充填機(6連)


        SER型定置式充填機(2台)

 デジタルロードセルを搭載した高精度・高信頼性のLPガス充填機は
多くの種類のLPガスボンベに正確かつ安全に充填することができます。


          各種のLPガスボンベ

 正常時はもちろんのこと、あってはならぬことですが災害発生時に
あっても、南紀プロパンガス様は中核充填所として地域のエネルギー
供給の要(かなめ)として重責を果たされることと思います。
 取材させて頂いた南紀プロパンガス様、ご協力有難うございました。