食味分析計 米番付(K-TA200)
食味分析計を実際にご活用頂いている稲作農家の佐藤克未様にお話しを伺いました。
佐藤様は「棚田百選」に選ばれた新潟県十日町市松之山地域で、
有機魚沼コシヒカリを生産・販売されています。
自然豊かな棚田で環境を守りながら高品質の有機米作りを実践する佐藤様が、
何としても解決したい長年の課題がありました。
『収穫前に行う適期判断の精度向上』です。
ブランドと価格に見合ったおいしさと価値を守り抜くには、
他人任せではなく、「自分の田んぼの本当の刈取り適期を知りたい」。
そこで、米番付を導入。
収穫期を予想した上で、4~7日間ほど前に各圃場で計測し、適期判断の目安に活用されています。
クボタの米番付を選ばれた理由やその使用方法を伺ってみました。
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「問題としては、次の3つがありました。
●刈取適期は農家や圃場、作り方によってマチマチなのが当然で、
それぞれの適期があるはず。
●標高340m~390mで60枚に分散している圃場の中には、
収穫までの積算温度が1400度を要するところもある。
●有機栽培は毎年が一年生のようなもの。
経験と勘だけでなく、数値による裏付がほしい。」
「展示会でたまたま見かけました。
玄米・白米だけでなく、生籾も測れる!
しかも、圃場に持っていって
その場で生籾タンパクを測れる!
という、先進性が気に入った。
生籾でも
15秒という測定スピードの速さも、決め手となりました。」
「選んだ大きな理由は、
圃場での生籾測定が可能だったということと、
他社には無い価格で、買える値段だったこと
ですね。」
「収穫前は刈取り適期の判断に、収穫後は製品出荷前の品質チェックに
活用しています。
■収穫前
[生籾]圃場に持ち出して、刈取り適期の判断
■収穫後
[玄米]籾摺後や製品出荷前の品質チェック
導入初年度は、収穫前のタンパク測定自体が初体験という中での
試行的実施で、中には若干タンパクを抑えすぎたとみられる稲も
一部ありました。
過度のタンパク重視は逆に品質を落とすので、収穫前圃場での
籾タンパク変動傾向も踏まえながら、精度の高い適期判断と
食味・品質の向上・安定化に役立てていきたいです。」
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自分の田んぼの本当の刈取適期をより正確に見極め、
食味向上と品質安定化を目指す
クボタの食味分析計は、この思いに応え、おいしいお米づくりの
一助を担っています。
【お話を伺った佐藤克未様】------------------
建設会社に勤める兼業農家だった時代から数えて稲作歴30年。
10年前から「21世紀米つくり会」と除草剤を使わない稲作作りの
技術確立を進める「民間稲作研究所」に加入。
同時に専業農家に転身。
両会の技術を学びながら
「おいしさと安全・安心を追求するコメ作り」
へと踏み出した。
育苗から手がけ、こだわりのコメ作りは、選りすぐりの良質種子だけを
使う種子選別から始まる。
除草は自作機の「ビニペット除草機」で、「稲も草もおかまいなしに」
引き倒しながら水田を走り、雑草をかき取っていく。
この他にも、土づくり、発酵コメ糠散布、深水管理、二山耕起など、
さまざまな技術を組み合わせて無農薬除草に取り組む。
【作付面積】
稲作付 4ヘクタール 全圃場で有機JAS認証を取得
(うち約20アールは転換期間中有機)
【水田環境】
標高340~390mに広がる棚田で、圃場枚数60枚
寒暖差が大きい高地、強粘土質の土壌、清冽な水
・・・豊かな自然と気象条件に恵まれた地域
★取材後記★~心温まるおもてなし~
料理が趣味という奥様の手料理。
地元の新鮮な食材のうま味を生かした数々のお料理はどれも絶品!
心温まるおもてなし、気遣いに感激した一日でした。
万事に心をこめて真摯に取り組む佐藤夫妻。
佐藤さんのお米がおいしい理由がわかりました。
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■食味分析計 米番付(K-TA200)
製品情報はこちら>>
http://www.jnouki.kubota.co.jp/jnouki/html/sisetu/riceclearn/option/2012/0801_000815.html