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研究室

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クボタが取り組む7つの研究室 「クボデジ・オーソリティ」

ナノパウダー対応テストルームの集塵装置

かねてから計画中であった「ナノパウダー」対応設備が完成しました。
導入設備の中心は3種類のフィルタでろ過を行う集塵装置です。
手作業でフィーダにテスト原料を投入する際の局所集塵が目的で、
室内に集塵ダクトがせり出しています。


完成したテストルーム

一般的には直径100nm以下をナノ粒子と呼ぶようですが、100nm
といえばウイルスの大きさになり、1nmならDNAの大きさです。
安全衛生面からテスト作業員が吸引することがないよう、作業時には
防護服と保護マスクで完全防備を行います。保護マスクは電源ON
するとマスク内にエアが噴出し、その加圧により、ナノパウダーが
マスク内に侵入することを防ぐ構造です。


作業風景(左)と保護マスク(右)

また、ダクトの吸引力が強力なため、テストルーム内が負圧となり
室外へのナノパウダーの飛散を防ぎます。負圧によりルーバーが
自動で開き、室外からテストルーム内に空気を吸い込みます。ダクト
の吸引力の強さは、近づけると重たいフィーダ(製品)が浮き上がる
ほどのようです。


ルーバー

さて、吸引したナノパウダーをどのように分離するか?が大きな問題
になりました。参考文献や製造実績が乏しい分野ですので、集塵機
メーカーとクボタが検討に検討を加え、つぎのような3種類のフィルタ
を備えた装置を導入しました。


フィルタ設備全景(上)とフィルタ構造(下)


半導体工場などのクリーンルームで使用されるHEPAフィルタ
(High Efficiency Particulate Air Filter)に加え、さらに捕集効果が
高い超ULPAフィルタ(Ultra Low Penetration Air Filter)を備える
ことにより、ナノパウダーをしっかりキャッチ。大気中への飛散を
防止します。

さて以上のように、クボタではナノパウダー対応テストルームを
オープンいたしました、しかしながら、様々なハード面・ソフト面の
ノウハウの蓄積はまだ緒についたばかりです。今後ともお客様より
ご指導いただきながら深化させて参る所存です。

なお、ナノパウダーに関するテスト等のご相談は、弊社営業部門
までお申し付けください。