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研究室

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クボタが取り組む7つの研究室 「クボデジ・オーソリティ」

トラックスケールの改正新技術基準 JIS B7611-2:2009

特定計量器検定検査規則が引用するJIS B7611-2において、
「車両用はかり」という区分が創設され、従来と異なる試験手順が
制定されました。

同JISの附属書Aにおいて、「車両用はかり」の偏置試験の手順
について次のように定められています。

A.4.7.4 車両用はかり(略)
荷重は、荷重受け部の異なる位置に加えられなければならない。それらの位置は、
車両などによって計量物が動いていく通常の方向に対して、荷重受け部の初め、
中間及び終わりとする。その逆方向にも適用することができる場合には、これら
の位置を逆方向においても繰り返す。方向を変える前に、零点をもう一度測定しな
ければならない。


4点支持式のトラックスケールを例に図示すると以下のようになり
ます。

偏置誤差試験の方法


ひょう量の0.8倍以内の分銅と規定されていますが、クボタでは、
従来どおりひょう量の1/2の分銅を使用して検査を行っています。

偏置誤差試験中の写真
40tトラックスケールの③の箇所にひょう量の1/2の分銅を積んでいます。



さて、トラックスケールの主な用途として、総重量と空車重量との差
を正味重量として求め、計量伝票を発行することが挙げられます。
その際の質量値の伝票印字について、法定計量単位(kg)+記号(下記)
を質量値に付して印字することが要求されています。
(B7611-2:2009 6.6.11,6.7.3他)

計量結果の印字 単位+記号


伝票印字サンプル
2度計量の場合は、総重量と空車重量のいずれも実際の計量により
計測しますので「kg G」が付されています。


一方、1度計量の場合は、空車重量は事前登録されていますので、
プリセット風袋の扱いとなり「kg PT」が付されます。


新技術基準では、計測値+法定計量単位+記号をセットで印字しなけれ
ばなりませんので、従来のような「kg」が事前印刷された計量伝票は使用
できません。

以上、トラックスケールに関して技術基準が大きく変わった点について
ご説明いたしました。