SK-ITシステムとは、フィーダと制御部を一体化することにより、制御盤とフィーダの間の配線本数を大幅に削減し、設置・増設・移設の簡易化と省スペースを実現した、次世代のフィーダシステムです。
下図は、従来のシステムとSK-ITシステムを比較したものです。
従来、制御盤とフィーダはそれぞれ独立して離れた場所に設置されていたため、その間を長距離かつ複数のケーブルで接続する必要があり、その配線材料や配線工事に多くの費用を必要としていました。
SK-ITシステムでは、フィーダコントローラとモータコントローラを新開発のコントロールモジュールKF-M2500に収納し、機側に設置することで、フィーダと制御部の一体化を実現しました。
【メリット】
①配線がスリム化されて設置費用が削減
制御部とフィーダ本体の間は既に配線済みなので、この間の配線材料と配線工事が不要です。フィ
ーダ単体での使用であれば制御盤の設置工事も不要になります。これらにより、運転立ち上げまで
の時間も短縮でき、設置にかかる費用を大幅に削減することができます!
②大きな制御盤が不要で省スペース
フィーダ単体での使用であれば、制御盤を設置するスペースが不要になります。また、複数台のフィ
ーダを使用する場合でも、従来のようにフィーダ台数分のコントローラを収納した大きな制御盤を設
置する必要はなく、小さな操作盤のみの設置で済みます。従って、生産ラインの限られたスペースを
制御盤で圧迫することを回避できます。
③増設ラインにも対応
SK-ITシステムで構成された既設ラインにフィーダを増設する場合、必要となる追加配線は、電源
線および計装接地と、最終号機からの通信ケーブルの計3本のみです。配線後、操作盤内のKD-
T2000にフィーダの設定を行えば増設完了です。
従来のように、制御盤内にコントローラや盤内配線の追加改造を行う必要はなく、制御盤とフィーダ
の間に何本ものケーブルを配線することも不要となります。
④移動可能で自在なレイアウト
標準的な使用条件であれば、フィーダに接続されるケーブルは、電源線1本、計装接地1本および
通信ケーブル0~2本であり、最大でも合計4本である。なおかつ、通信ケーブルはコネクタ接続な
ので、簡単に着脱することができる。よって、ケーブルの取り回しを気にすることなくフィーダの移設
を行うことができ、生産形態の変化に合わせてフィーダレイアウトを自在に変更することが可能
です。