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研究室

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クボタが取り組む7つの研究室 「クボデジ・オーソリティ」

(3)ロードセルの原理Ⅱ”ホイストンブリッジ”

前回、ひずみゲージ式ロードセルの簡単な原理について説明いたしました。起歪体(きわいたい)と呼ばれる金属材料に貼り付けられたゲージが伸び縮みする時に生じる電圧変化を「力」として計測する、というお話でしたね。

専門用語で「ホイートストンブリッジ回路(以下、ブリッジ回路)」と呼ばれる構造があります。以下の図をご覧ください。



上の図のR1~R4が起歪体に貼り付けられた4枚のひずみゲージを表しています。力『W』が加わると、『R1』と『R3』のゲージは縮みますので、抵抗値は下がります。
よく図をご覧ください。
『R1』『R3』のゲージの向きと『R2』『R4』のゲージの向きは違いますね。力がかかる方向に沿って貼ってあるものと、それに対して垂直に貼ってある、ということです。先ほどとは逆に、『W』の荷重に対し、『R2』『R4』のゲージは伸び、抵抗値が上がることになります。
このため、回路内の電圧『Eo』に電位差が生じ、それを”力”として計測するわけです。

ロードセルには起歪体の形状によって、いくつかの種類があります。先ほどの図のような”圧縮”以外にも”引張”、”曲げ”、”ダイアフラム”など要求精度、負荷容量、使用目的、コストなどによって決められるのです。

ロードセルにおける荷重計測の基本的な仕組みはご理解いただけましたでしょうか?

質量を正確に計るためには、何はともあれ、ロードセルに対して垂直に荷重がかかるように、正しくはかりを設置することが大切です。具体的には、水平がキチンと保てる状態を維持確保していただくこと。ナナメになった場所や柔らかい床面では、正しい質量値を得られないですね。

他にも、はかりは外的・内的にいろいろな誤差要因を含んでいます。次回は、ロードセルに関する誤差要因をご紹介いたします。それを知っていただくことで、より正しい計量計測管理にお役に立てればと思います。